N2O(ナイトロ)をエンジン内部に噴射して得られるメリットは3つあります。

  1. 燃焼促進効果。ガソリンは燃焼の際に酸素を必要とします。より多くのガソリンを燃焼させる場合には、同時により多くの酸素を送り込めば良い訳です。N2Oは空気に比べて1.5倍(33%)の酸素が含まれています。(空気中は21%の酸素が含まれています。N2Oは1:2で酸素と窒素が結合した化合物です。) 酸素を多く含んでいるということは、より多くのガソリンを燃焼できるということになります。N2Oを噴射することにより酸素の含有量を増やし、それに見合ったガソリンを増量すれば、必然的にエンジン内部でピストンを押し上げる圧力を高める事が可能になります。
  2. 冷却効果N2Oを噴射することにより、同時冷却効果を発揮します。加圧され液化しているN2Oは、ボトルの中で一部気化しており、大気中に噴射されたと同時に冷却効果を生み出します。この効果は、噴射圧が高ければ高いほど高まり、燃焼によって過熱されている、インテークマニホールド、シリンダーヘッド、バルブトレーン等を一気に冷却します。この際に吸入空気も冷却されるため、空気中の酸素密度が高まりここでも又、燃焼効率を増大させる事が出来ます。
  3. シリンダー内でN2Oが適度な暖衝材となり、スムーズな燃焼を促進させてくれる効果があります。

これら3つがNOSの基本的なチューニング理論になります。